
●米、デフォルト危機 110兆円保有の米国債は?
日本にも暗い影
産経新聞 10月8日(火)7時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131008-00000112-san-bus_all
米政府債務問題をめぐり、国内でも経済への悪影響を懸念する声が出始めている。
日本の米国債保有額は7月末で1兆1354億ドル(約110兆1338億円)。中国に次ぐ世界2位の規模だ。財務省によると、平成23年度末の外国為替資金特別会計に占める外国債の金額は、前年度比9兆7245億円増の64兆4339億円で、米国債がかなりの割合を占めるとみられる。三菱東京UFJ銀行など3メガバンクだけでも、計約8兆円程度の米国債を保有しているもようだ。
今後、米議会が債務上限の引き上げで合意できず、米国債のデフォルト(債務不履行)や利払いが滞る事態になれば、損失リスクを回避しようと投資家が米国債を売り浴びせ、価格が下落(金利は上昇)する可能性がある。
この場合、日本でも国の債券運用益が減少するほか、銀行は多額の含み損を抱えるおそれがあり、「影響は非常に大きい」(麻生太郎財務相)。
動揺は金融商品にも広がる可能性も。市況の好転で銀行や証券会社では投資信託の販売が伸び、特に高利回りの新興国を投資対象とした投資信託が人気だが、米国債が不安定になれば「投資意欲そのものが大きくそがれる」(大手証券)。米国債で運用する米ドル建ての生命保険も、金融市場が動揺し、円高に巻き戻せば、受け取る保険金が減って、資産形成に思わぬ影響が出る可能性がある。
一方、生命保険各社は資産運用で戸惑いが広がる。生保各社には、資産の一部を国債より利回りが高い米国債に振り向ける動きが出ているが、米国債の変動率が高まれば、投資対象としての魅力が薄れるため、「運用益を確保したくても、投資先がなくなる」(運用担当者)との警戒感が強まっている。
10月13日 午前9時から、ワシントンDCで100万人の退役軍人によりデモ行進が行われる
2013/10/07
https://hontougaitiban.seesaa.net/article/201310article_37.html

●リーマン超え大惨事に 債務12兆ドル 米デフォルト秒読み
2013.10.8 08:00
Sankeibiz
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/131008/mcb1310080503006-n1.htm
米連邦予算をめぐる与野党のにらみ合いが続くなか、米国史上初のデフォルト(債務不履行)の回避に向けたタイムリミットが約1週間後に迫った。専門家らは、デフォルトが現実のものになった場合、5年前のリーマン・ショックをはるかにしのぐ衝撃を世界経済に与えると警鐘を鳴らしている。
歩み寄り兆しなし
米下院のベイナー議長(共和党)は6日、ABCとのインタビューで「下院が他条項を含まない債務上限引き上げ法案を通過させることはない。オバマ大統領が交渉しない限り、米国はデフォルトに陥る恐れがある」と語った。オバマ政権は予算や債務上限引き上げで共和党と交渉しない立場を表明してきた。
ルー財務長官は先週末、CNNとのインタビューで「米政府が歴史上初めて、予定通り債務を支払わないことを選べば、われわれはデフォルトに陥る」と指摘・・・(元記事リンク)

●米債務上限の引き上げ拒否が起こす5つの惨事
-社説(ブルームバーグ)
10月7日(ブルームバーグ):世界経済は現在、奇妙な人為的危機に脅かされている。米国の過激な議員らは国をデフォルト(債務不履行)に追い込むことが、財政政策が節制を欠いていたと政府に認めさせる良策だと考えている。
こんなことを本気にする人がいては困るので、この脅しがまかり通った場合に何が起こるかを挙げてみよう。
政府が支出を続けるためには議会が予算を通過させる必要があるが、共和党がこれを阻止したため一部の米政府機関が閉鎖された。共和党は今度は、連邦債務上限の引き上げを拒否するというさらに破壊的な行動の構えを見せている。歳出が歳入を上回っているため、借り入れを増やすことを認められなければ政府は支払いができない。債務上限が引き上げられない場合、財務省の資金は10月17日から時をおかずに底をつく。その時点では以下のようなことが起こる。
1 世界の市場は米政府が危険なほどにはなはだしく無能だと考える。 債務上限引き上げを拒むことは、政府に毎月の支払いを義務付ける一方で、そのために必要な金を借りるのを不可能にする。この矛盾に対し、財務省がどうすればよいというのだろうか。まるで不条理劇だ。信頼は重要なものだが、この事態はその信頼を打ち壊す。
2 政府が支出削減を迫られ、景気回復がストップする。 財務省はこの1年、5ドルの支出に対して1ドル程度を借り入れて賄ってきた。従って、上限到達のために借り入れができなくなれば支出をほぼ5分の1減らさなければならない。短期的にはさらに大幅に減らす必要があるだろう。そのような急激な財政引き締めはまだ足元のおぼつかない回復の息の根を止める。
3 米政府債証券は実際にデフォルトする可能性がある。 一部の議員は債務が上限に達しても残高12兆ドル(約1164兆円)の国債の利払いや返済が滞るとは限らないと考えているようだ。しかし、デフォルトと呼ばれるこの事態が起これば、金融大惨事の引き金となる恐れがある。
下院は債務の利払い・返済を優先する法案を通過させ、上院もこれから可決するかもしれない。しかしそれでも、事故は十分に起こり得る。誤って利払いや返済が滞る可能性は常にある。
市場はこのリスクを認識している。10月後半に満期を迎える短期証券の利回りは異常に高くなり、米国のデフォルトに備える保証のコストはほぼ2倍になった。
4 世界の金利が急上昇し、市場凍結の恐れがある。 米国債は米国ばかりでなく世界の金融システムの土台だ。米国債利回りは住宅ローンや社債金利の指標であり、米国の証券ディーラーはヘッジファンドや銀行その他の金融機関への貸し付けの担保として、1兆9000億ドル前後の米国債を保有している。投資信託や年金基金、企業は投資家や年金受給者、従業員への支払いの原資として、米国債からの利払いを当てにしている。
米政府の返済能力や返済意思が少しでも疑われれば、投資家は高い利回りを求め、ディーラーらは米国債を担保として受け入れる際の条件を厳しくするだろう。これはあらゆる借り入れコストを突然上昇させる。あるいは金融市場を完全に凍結させるかもしれない。1979年に技術的な障害によって何回か米国債の利払いが行われなかったことがあったが、これは利回りを0.6ポイント押し上げ、米政府のコストを年120億ドル増やしたとエコノミストらは試算している。
危険は誇張できないほど大きい。市場が凍り付き、米政府には何もできない状況を想像してほしい。自身が作り出したパニックなので、米政府にはなすすべがない。
5 米政府財政が悪化の一途をたどる。 投資家の不安が高まれば米政府の借り入れコストは上昇する。1ポイントの上昇で、政府の負担は年1200億ドル増える。米財政が長期的に不安な軌道上にあることは事実だが、これは解決できる問題だ。国家のデフォルトをちらつかせて脅すことは解決法ではない。それを押し通そうととする議論は無責任の極み、正気の沙汰ではない。
原題:Five Results of Refusing to Raise the U.S. Debt Ceiling:View(抜粋)
更新日時: 2013/10/08 07:01 JST ・・・(元記事リンク)
【関連過去記事】
10・17「米国デフォルト」に現実味、米国初のデフォルトはどう起こるか(報道10/4)
2013/10/05
https://hontougaitiban.seesaa.net/article/201310article_29.html
●10・17「米国デフォルト」現実味…その時、世界経済は?
2013年10月4日|ゲンダイネットより
●シナリオ:米国初のデフォルトはどう起こるか
2013年 10月 4日 18:22 JST|Reutersより
連邦準備制度の下では「恐慌」は科学的に引き起こされる
http://youtu.be/4IZru5t0_CE