★太陽観測衛星「ひので」、太陽極域磁場の反転を捉えた
http://hinode.nao.ac.jp/news/120419PressRelease/
2012年4月19日
自然科学研究機構 国立天文台
理化学研究所
宇宙航空研究開発機構
米国航空宇宙局 (NASA)
英国科学技術会議 (STFC)
欧州宇宙機関 (ESA)
■発表概要
国立天文台と理化学研究所の研究者を中心とした国際研究チームは、太陽観測衛星「ひので」に搭載された可視光・磁場望遠鏡により太陽極域の磁場観測を定期的に行ってきましたが、このたび、極域磁場の極性が通常より早く反転しつつあることを世界で初めて捉えました。
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★太陽磁場、来月に4極化か…300年前は寒冷に
(読売新聞)4月20日
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120420-OYT1T00615.htm
国立天文台などは19日、5月にも太陽の磁場が反転し、北極と南極にN極(プラス磁場)、赤道付近に二つのS極(マイナス磁場)が出現する「4重極構造」に変化するとの予想を発表した。
約300年前に地球が寒冷化した時期と太陽活動の特徴が一致しており、温暖化の一時的な抑制につながる可能性もある。
同天文台の常田佐久教授(太陽物理学)らは、太陽観測衛星「ひので」を使い、磁場データを分析。昨年7月以降、北極の磁場がS極からN極に反転し始めたことを確認した。一方、ほぼ同時に反転するはずの南極はN極のままで変化せず、4重極構造が確実視される状況となった。
磁場反転の原因は未解明だが、約11年周期の黒点の増減と同期することが知られている。直近の黒点周期は13年近くに延び、北半球の平均気温が0・6度下がった17~18世紀とよく似ている。当時も4重極構造だったと推定されるという。
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★(In Deep )4月21日
奇妙な太陽のポールシフトは太陽系全体に影響を与えるか?: 国立天文台が発表した「4極化する太陽磁場」
より抜粋して転載
簡単にいうと、普通は地球でもどんな惑星でも「南と北」というように磁極は2つのわけですが、「太陽の磁極が4つになる」という複雑な状況になっていく可能性が示唆されたのです。
下の図は、国立天文台の図を使わせていただいてこちらで作成したものですが、下のようになるということのようです。

▲ 上の図の左が、今までの普通の太陽です。北極にマイナス磁場である「S極」があり、南極にプラス磁場であるN極があるという対極したふたつの磁場。
そして、右は、国立天文台が今回発表した今後の太陽の磁場の予測。北極はポールシフトで磁場が反転したのに南極の磁場は移動せず、その結果、「4つの磁極」があらわれるという状態になることが予測されています。
新聞などの報道には「寒冷化」の件が書いてありますが、そのことにはふれません。300年前に太陽磁場が4極化していたかどうかの真偽の問題ではなく、今回の「磁場の大きな異変」は寒冷化とかそういう問題が中心にあるものではない、もっと大きな影響を与える変化だと私個人は考えているからです。
それよりも、太陽の磁場の変化が「もし」そのまま他の太陽系の惑星に同じような影響を与えるとしたら・・・。
つまり、たとえばですが、「地球が4つの磁場を持つ惑星になったら」となると、これは非常に生活に大きな影響があります。
現在の地球の磁場は大体、下のようになっています。

上が北極で、下が南極。SとかNとかの磁場の記号は上の太陽と同じ意味です。
これがもし仮に、太陽と同じように下のようになったとしたら・・・。

これだといろいろな「現在の文明システム」がグチャグチャになるはずです。
飛行機もまともに飛べないので、海外に行くなどの概念が消えるかもしれない。
そもそも、「方向って何のこと?」という話にもなりかねない気がします。
▼In Deep
http://oka-jp.seesaa.net/article/265882730.html