米政府の試み(市民から政府への陳情)~「E.T.の存在を認めて」が多数

画像









Photo by (c)Tomo.Yun


・・・・・・・・・・・・

「E.T.の存在を認めて」‐米政府に集った陳情の数々


WSJ日本版
2011/10/19
【ワシントン】

ホワイトハウスが今日における最も緊急の問題に関して市民の陳情に答えると約束したとき、地球外生物についての陳情が来るとは、予想していなかっただろう。

政府と市民の距離を縮めようと、この新たな試みが先月開始されて以来、1万件を超える陳情が集まった。それを見ると、巨大な財政赤字や2つの戦争、高い失業率などは市民の関心事ではないようだ。

ある陳情は、生乳販売の合法化を求めるものだった。ペットの不妊・去勢処置の義務化や、運輸保安局の廃止を求めるものもあった。さらに、「人類と関わりを持つ地球外生物の存在を公式に認める」ことを求めた陳情もあった。

ホワイトハウスは一定の数の署名を集めた陳情に関しては、簡易聴聞会を開催し、公式な回答を行う。現在のところ50以上の陳情が規定の数以上の署名を集めている。

陳情のなかには、いくぶん不可解なものもある。たとえば、選挙戦への企業の寄付禁止を求める陳情が「政治家への賄賂を違法とする」と表現されている。限定的な内容のものもある。署名者数で第2位となった陳情は、畜殺場の経営者で86件の金融詐欺で27年の刑に服しているショロム・ルバスキンの起訴について、調査を求めるものだった。

そして、ステファン・バセット氏の陳情だ。同氏は「真実の差し止め」、つまり、彼が信じるところの地球外生物の存在を隠すという政府の決定について、それをやめるよう求めている。

バセット氏は「地球外生物(E.T.)は存在する。わたしはその研究にも詳しいし、ここ数年で政府の証人が数百人現れている。E.T.の存在を認めることは、政府が開かれているかどうかという問題だ」と話す。

バセット氏は陳情ができると知るとすぐに、1万人のメーリングリストにリンクを送った。6つのフェイスブック・ページやツイッターで投稿し、9500人以上の署名を集めている。現在のところ、署名者数では第20位だ。

陳情の受け付けは「ウイ・ザ・ピープル(We the People)」プロジェクトと呼ばれ、ホワイトハウスのデジタル戦略ディレクターであるメイコン・フィリップス氏によって数年前に提案された。このアイディアは、デービッド・プローフ氏が今年1月に大統領顧問となるまで棚上げされていた。同氏は2008年の大統領選挙でオバマ大統領のオンラインでの選挙活動を推進した人物だ。ホワイトハウスでは、業務量の増加やプライバシーの問題、特定の個人に関する減刑の要求といったやっかいな状況に関する懸念があったが、プローフ氏はそれらを乗り越えた。

フィリップス氏は、陳情の一部にホワイトハウスの課題から外れるものがあることを認めた。同氏は「一部の陳情は不都合なもの」であると述べたが、すべての問題は誰かにとって重要なものであり、政府が回答をするに値するとした。

E.T.の問題に関して誰が対応するのか尋ねたところ、フィリップス氏は、会議で決定されると述べた。会議修了後、誰がその役割となったか尋ねたが、広報担当者は公式な回答が準備できるまでコメントできないと答えた。

150人以上の署名を集めた陳情202件のうち、ホワイトハウスが毎日のように言及している、オバマ大統領の雇用法案について触れたものは1つもなかった。

財政支出について触れた唯一の陳情は、運輸保安局の「巨額の予算」についてのものだったが、同局の予算は77億ドルで全体の0.002%だ。イラクやアフガニスタンの戦争について触れた陳情は1つあったが、兵士たちに無料でインターネットサービスを提供するように求めるものだった。


ホワイトハウスは当初、30日間で5000人の電子署名があった場合に検討を行う予定だった。しかし、最初の1週間で30の陳情がその基準を超えたため、2万5000人にハードルが上げられた。

以下に、陳情のいくつかを紹介する。

●マリファナを合法化し、アルコールと同様の方法で規制する(署名数5万7239―第1位)

●「忠誠の誓い」の文章から「神の下に」の文言を削除する(署名数1万7964―第6位)

●子犬のブリーダーを厳しく取り締まる(署名数1万7236―第8位)

●メートル法に移行することで、世界に売れる商品を製造できるようにする(署名数2038)

●国立公園でBASEジャンプ(高い場所からパラシュートを使って飛び降りること)を許可する(署名数1826)

*署名数は10月17日現在


▽WSJ日本版
http://jp.wsj.com/US/node_327655#

この記事へのトラックバック