米政府債務交渉が決裂―下院議長が大統領との協議打ち切り

オバマ米大統領は22日夕(米時間)、緊急会見し、
大幅な財政赤字削減を巡る共和党との協議が決裂したと発表した。


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(朝日新聞社:2011年7月23日12時59分)

米の赤字削減協議が決裂 大統領が会見


 オバマ米大統領は22日夕、緊急会見し、大幅な財政赤字削減を巡る共和党との協議が決裂したと発表した。大統領は23日から、米国が債務不履行(デフォルト)に陥るのを防ぐため、債務上限引き上げを最優先にした協議に入る。ただ、大規模な赤字削減が困難になり、米国債が格下げされる可能性が出てきた。

 オバマ大統領は22日の会見で、交渉相手だった野党・共和党のベイナー下院議長から「交渉から撤退するという電話を受けた」と語った。大統領は「なぜベイナー下院議長が交渉から立ち去ったのか理解に苦しむ」と発言。大統領は23日午前、与野党幹部をホワイトハウスに集め、緊急対策を協議する。

 米国では政府の借り入れ上限は議会が定めている。米議会は2001年以降でみても、10度、上限を引き上げてきたが、昨秋から与野党の対立が激化。現在の残高は、今年5月に上限の14.3兆ドルに達しており、8月2日までに上限を引き上げられなければ、米政府は新たな借り入れができなくなり、米国債の利払いなどができず、デフォルトに陥る可能性がある。


◆朝日新聞社
http://www.asahi.com/business/update/0723/TKY201107230101.html?ref=reca



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(WSJ日本版:2011年 7月 23日 12:07 JST)

米政府債務交渉が決裂―下院議長が大統領との協議打ち切り


 【ワシントン】米政府債務の上限引き上げをめぐる交渉で、ベイナー米下院議長は22日、オバマ大統領との話し合いを打ち切り、これまでよりも小規模の赤字削減策について上院と協議する考えを示した。


 ベイナー議長は、同僚議員にあてた書簡で、大統領が「ゴールポストを動かしている」と述べ、交渉内容の変更が合意を難しくしていると非難した。同議長は、大統領が当初同意したと考えていた8000億ドル(約63兆円)の歳入増に、4000億ドルの上乗せを求めてきた、としている。

 オバマ大統領とベイナー議長は、今後10年間で2兆7000億ドルの歳出削減と8000億ドルの歳入増を通じて赤字を削減する案を協議していた。

 一方、オバマ大統領は記者会見で、ガイトナー財務長官と、政府が債務不履行に至った場合の影響について話し合ったことを明らかにした。大統領は23日朝にホワイトハウスに議会指導者らを集めて協議する予定。

 大統領は先に、赤字削減案には連邦政府の支出削減だけでなく高額所得者の増税も盛り込むとする強い意向を示していた。

 大統領は22日、「削減だけを行い、歳入と歳出のギャップを埋めるための税収源を確保しなかければ、多くの一般国民だけでなく、国全体も苦しむことになる」と述べた。

 米財務省は、8月2日までに債務上限が引き上げられなければ連邦政府の支払いがストップするとしている。

記者: Carol E. Lee and Janet Hook


◆WSJ日本版
http://jp.wsj.com/US/Politics/node_278245#



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